中村駿介「間近で見たからわかる、長澤和輝、原口元気選手の本当のスゴさ!」 1枚目の写真・画像
やはり、私たち日本人としては「アジアの頂点には日本のクラブが立っていて欲しい」と願うものですよね。
浦和ユース出身であった僕も、優勝が決まった時は自分のように喜んでいました。
実は、浦和レッズのユース時代に奇跡的に二種登録をしてもらったことがあり、阿部勇樹選手や槙野智章選手などとは一緒に練習をさせてもらっていた経験もあるんですよ…。過去の栄光ですが(笑)
ということで、今回は浦和レッズに絡めて、ある二人の選手のお話をさせて頂ければと思います。
まず一人目は、僕の大学の先輩である長澤和輝選手についてです。
長澤選手は、僕が専修大学に入学した時の四年生で、一緒にサッカーをできたのは一年間だけでした。ですが、彼を見て多くのことを学ばせてもらいました。特にサッカーに対する意識が高かったことが強く印象に残っています。
彼の一日はいつも自分の家からグランドまで走るところから始まりました。
また練習前の少しの時間も無駄にせず、体幹トレーニングをしながらボールを蹴っていたり、常に高い意識をもってプレーしていました。
そして、その努力が確実に今の彼の成功に繋がっていると思います。
ケルン移籍後は怪我などもありなかなかうまく行かず、その後は日本に帰国。
千葉、浦和とチームも変わりましたが、浦和ではミシャ(ペトロビッチ)監督の下で苦戦していた時期を過ごしていたというのも、つい最近の話です。
ですが、監督が堀(孝史)さんに変わり、出場機会が増えると抜群のプレーを披露。ACL優勝に貢献、そして日本代表に選出されるようにまでなったわけですから、本当にすごいことですよね!
きっと、試合に出てない時期も上述のように高い意識でトレーニングを続けていたのだと思います。
(※)編集部注:この記事はクラブワールドカップ開幕前に書かれたものです。
そして、もう一人。「サッカーに対して向き合う姿勢がすごい」と思った選手がいます。それは原口元気選手です。
彼はサッカーに対する向上心が本当に「半端ないっ!」です。
常に「サッカーでどうやったら上に行けるか」しか考えている印象で、ここ最近は「走り」の部分にも注目し、特別トレーナーをつけてトレーニングしたりしているのも有名な話ですよね。
昔、あるフットサル大会に一緒に出させてもらったりしたことがあるんですけど…そこで驚かされたのはその空き時間でした。
空いてるスペースで僕たちを相手にドリブル練習を始めるんですよ。しかもずっと(笑)
意識が高いというより、あれは向上心から生まれる行動なのだと思います!
ちなみに、「原口元気は負けず嫌い」という話を聞いたことありますか?
その話に関連して、面白いエピソードがあるので紹介しますね。
少し前の話になりますが、元気くんとはフットサルをやる時に時々呼んでもらって一緒にやる仲だったんですが、実はあの人、自分のチームが負けると勝つまでチーム変更しないんですよ(笑)本当、わかりやすいほどに負けず嫌いです!
一回僕のチームがずっと勝ち続けていた時には、だんだん元気くんが激しくなってきて、僕にアフター気味でボールを取りに来たりもありました(笑)
ちなみに、それで僕もちょっとイラっときてしまい、アフター気味でいったんですが、その後は軽く喧嘩みたいになりました(笑)
正直、僕は「遊びのフットサルやん」とかと思ってたんですけどね…あの人は違うんです!
「サッカーでは常に真剣で勝たなきゃいけない」っていうのがあるんだと思います。
それが後輩だろうが先輩だろうが関係ないというか、「相手が誰であろうと勝ちたい」や「そいつより上手くなりたい」っていう気持ちを常にもっているんです!
その姿勢はマジですごいと思いました!今後もっと上のレベルで活躍することを期待してます!
という二人から刺激を受けながら、自分も色々と試行錯誤しながらトレーニングしていました(笑)
自分が通っていた大学にも「こいつめちゃくちゃ努力しているな」や「練習量は和輝くんや元気くんと同等、もしくはそれ以上いってるんじゃないか」って思う選手もいました。しかし、現実を見ると、その選手たちと彼らとの位置は程遠いんですよね…。
サッカーに限らずスポーツには必ず才能というものがあると思います。
後は、その才能にどれだけの努力をプラスアルファできるか、または才能が足りない場合はどれだけ努力で補うかだと思うんですよ。
もちろん、めちゃくちゃトレーニングしたところで、例に挙げた二人みたいになれる保証はないし、プロになれる保証もないです。しかし、努力をやめたら間違いなくそれ以上のレベルアップはないわけで…。
だからこそ「努力してもプロになれるかわからないのに努力を続ける」ってめちゃくちゃ怖いですよね。
「自分は他のことに時間が使えるんじゃないか」なんて考えも生まれてくる可能性があるわけですし…。
でも、その目標のためにしてきた努力って、結果がどうであれ必ず何かのプラスとして繋がると思うんです。というか、必ず繋がります!
かくいう自分も、サッカーのレベルアップのためにめちゃくちゃトレーニングしています!
そして、そのきっかけや環境を得るための場所として、今僕がいる欧州の環境は適していると考えています。
欧州では日本にいては体験できなかった新しい発見があります。刺激的な毎日です。
僕は「努力を継続するには動機と向上心が必須だ」と思いますが、日本ではそういう意識が低かった選手であっても、自分を変えるために思い切って海外に飛び出すのも一つの選択肢だと思います。
努力しやすい場所に自らを投げ入れる生き方もアリだと思いませんか?
もちろん覚悟を持ってくる必要はありますが、必ず何かは変わるとおもいます!
次回も楽しみにしてください!
筆:中村駿介(プロサッカー選手・クレンディFC所属)